(実体験あり)発達障害が生きづらい5つの理由

発達障害

 「発達障害」という言葉が一般に知られるようになった今でも、それを抱える人たちの生きづらさは簡単には理解されにくいものです。

 発達障害は主に「自閉スペクトラム症(ASD)」「注意欠如・多動症(ADHD)」「学習障害(LD)」などに分類され、さまざまな特性を持つ障害の総称ですが、それぞれに異なる課題があり、社会生活において多くの困難を抱えることがあります。

 本記事では「なぜ、発達障害は生きづらいのか」を大きく5つの理由に分けて解説し、僕自身の実体験も交えてご紹介します。

パパ
パパ

「もっと僕みたいな人間に気を使って、生きやすい世の中にしてよ!」というメッセージではありません。ただ、僕のような人間が失敗した時に「努力不足」ではなく「特性」として理解してくれる人が一人でも増える事を願って書きます。

コミュニケーションで失敗が連続する

 発達障害の中でも特にASDの人は、暗黙のルールや空気を読むことが苦手です。たとえば、場の雰囲気に合わせた発言や表情を求められる場面では、適切な対応ができずに浮いてしまう事も。

 また、「普通に話していたはずなのに、相手が怒ってしまった」「なぜか距離を置かれてしまった」という経験が続く事で、人と関わること自体が怖くなり、社会との繋がりを持つ事も難しくなります。

 ADHDの場合は、会話中に相手の話を最後まで聞く前に話し始めてしまったり、注意が散漫になってしまったりすることで、相手を不快にさせてしまうことがあります。

 このような「悪気のないミス」が続くことで、対人関係にストレスを感じることが多くなります。

<僕の実体験>

  • 大学時代に所属していたサークルのイベント準備中に少しふざけてしまい、後輩から「真面目にやってくださいよ!」と皆の前で怒られてしまった(トラウマ)
  • サラリーマンを20年近く続けたが、最終的に「人間関係が辛い」という理由で離職し、現在はフリーランス(駆け出し)になっている
  • 話し出すと止まらなくなり、少しの打ち合わせのつもりが30分以上になってしまう事がある。
パパ
パパ

最初に挙げた実体験は、今でも時折フラッシュバックします。僕は基本、何でも真面目にやるタイプなんだけど、たまたまタイミングが悪く(リーダーを任されていた)後輩がナイーブになっていて、怒りの矛先が僕に向いてしまったんだよね。

ママ
ママ

場の空気を読む事よりも、その時に自分がやりたいと思った事(おふざけ)を優先してしまったのね。これは、ASDとHDHDの両方が悪さをしたという感じ?

パパ
パパ

多分、そうなんだろうね。この経験のおかげ(?)で、社会人になってからは同じような失敗はしていないよ。でも、常に自分の衝動を抑え込んだり、無理をして仕事をこなしていたら「適応障害」になって会社を辞めちゃった。まさに「社会との繋がりを持つことが難しい」という現実を感じている最中だよ。

学校や会社という「組織」で周囲と合わせる事が難しい

 発達障害を抱える人にとって、社会生活で最も大きな壁となるのが学校や仕事(特に会社員)です。

 ASDの人は、ルールに厳密に従おうとし、融通が利かない傾向があります。指示が曖昧だと混乱し、「どこまでやればいいのか分からない」と悩んで何も出来なくなってしまう事も。

 ADHDの人は、注意が散漫になりやすく、集中力を持続させることが難しいため、期限を守ることやタスクを適切に管理することが苦手です。また、衝動的な行動をとってしまい、周囲から「落ち着きがない」「計画性がない」と見られることもあります。

 LDの人は、読み書きや計算が苦手なため、学習面での困難を抱えやすく、努力しても成績が伸びにくいことに苦しむことがあります。「頑張っているのに結果がついてこない」という状況が続くと、自己肯定感を失い、学習意欲が低下してしまうこともあります。

<僕の実体験>

※僕はLDではないので、ASDとADHDに関する事がメインになります。

  • ルールを破る事は本当に苦手。会社員時代、法的に微妙な仕事をするのが本当に嫌で、精神的にも参ってしまった事がある。
  • 曖昧な指示だと本当に動けない。新入社員の頃は、命令に対してアレコレと聞き返していたので「生意気な奴だ」と思われてしまう事があった。
  • 物事が完成まであと一歩という所まで来た時に、強烈なブレーキがかかる。
  • タスクを細分化しないと全く動けない。漠然と「〇〇をやる」というタスクを作っても、動けないまま時間ばかりが過ぎてしまう。
  • 優先度の低いタスクに衝動的に取り組む事も多く、重要なタスクを見逃してしまい、残業に繋がってしまう事が多い。
パパ
パパ

自分では必死に仕事をしているのに、周囲(特に上司)からは冷ややかな目で見られる。「何でそんな事に時間を使っているの?(要領悪いなぁ)」という視線。思い出すだけで吐き気がするね。

ママ
ママ

もう少し早く気付いて、発達外来に行ったり出来れば良かったよね。「たられば」になるけど、一社目はそれなりに大きな会社だったから、発達障害の特性がある事を理由に職務内容を変えてもらう事も出来たのかな?

パパ
パパ

一社目は最後に本当に嫌な思いをして辞めたから、考えたくもないかな(苦笑)でも、もし僕と同じように悩んでいる人が身近にいたら、ママみたいなアドバイスをするかも。辞める前に、その会社が発達障害に理解を示してくれるかどうかを試してみるのは悪くない選択肢だと思う。

感覚の違いによるストレス

 発達障害の人は音や光、匂い、触覚に対して敏感すぎたり、逆に鈍感だったりすることがあります。

 例えば、周囲の雑音が気になりすぎて集中できなかったり、人混みにいると疲れてしまったりすることがあります。

 このような感覚過敏の影響で、普通の人には気にならないような環境でも、強いストレスを感じてしまい日常生活が困難になることがあります。

<僕の実体験>

  • 基本的に人混みは大嫌いで、物凄く疲れてしまう。
  • 音楽をかけながら勉強する事が出来ない。(気になって集中できない)
  • 仕事で集中できない空いている会議室などで作業すると集中できる
  • やり過ぎて「他の人は自分の机で全部やっているぞ」と注意を受けた事も。
  • 香水などの匂いが苦手。頭痛を引き起こす事も。
パパ
パパ

仕事に集中したいのに、周囲の話し声や電話、タイピング音などが気になって手が動かなくなる。それで別室で作業していると、上司に呼び出されて「何で自分の机でやらないの?」と。「仕事にならないから」と言っても「他の人も我慢しているんだよ」と言われる。そんな職場では、働き続ける事は無理でした…

「普通」に合わせることの苦しさ

 発達障害の人は、多くの場合「普通の人」の方に合わせることを求められます。

 「皆が普通に出来る事が、どうして出来ないの」と言われても、自分にとっては難しいことが多いです。頑張って周囲に合わせようとしても、失敗を繰り返して「努力が足りない」「サボっている」と誤解されることもあります。

 自分なりに精一杯やっているのに、どうしても「できないこと」がある。そんな現実に直面するたびに、自己嫌悪に陥り、自分の存在価値を疑ってしまうこともあります。

<僕の実体験>

  • 仕事で何度も同じミスを繰り返してしまう(どんなに気を付けてもゼロには出来ない)
  • 皆で一斉に何かを始める時、大体、自分が一番ヘタな所からスタートする
  • 指導を受けた事を、その場ですぐに出来た試しがない
  • 継続力はあるのでコツコツと続けて、最終的には「普通」以上まで行ける事もある
パパ
パパ

これに関しては「あれ?僕ってもしかして…(普通の人より劣っている?)」と分かるまでに少し時間がかかりました。大体、新しい事を始めたら最下位からスタートなんですけど、続けている内に(周囲がサボり始めて)出来るようになっている事も多かったです。このように「やり続ければ出来てしまう」事が「障害への無理解(甘えという誤解)」に繋がるケースも多いのではないでしょうか。

自己肯定感の低下

 発達障害を持つ人は、幼少期から「周りと違う」「うまくできない」という経験を繰り返すことが多いため、自己肯定感が低くなりがちです。

 努力しても周囲に認められなかったり、批判されたりすると、「自分はダメな人間だ」と思い込んでしまいがちです。

 その結果、新しいことに挑戦する意欲を失い、社会とのつながりを持つこと自体が難しくなることがあります。

<僕の実体験>

  • 基本、人と同じようには出来ない(伸びにくい)ので自己肯定感など育つ訳がない
  • 新しい事に挑戦する=自分の無能さを再確認する=やりたい訳がない
  • ミスが多いので、自分を肯定するよりも否定しておいた方がミスの防止になる
パパ
パパ

もうやめて…僕のライフはゼロだよ…

ママ
ママ

それなりに色んな事に挑戦してるように見えるし、結果も出ていない訳じゃないんだけどね…やっぱり、一つ前で書いてた「何かを人と一緒に始めると最下位から始まる」って所が自己肯定感の低さに繋がっている感じ?

パパ
パパ

そうだね。どうしても「自分は人より劣っている」と感じる事は避けられない…というか事実だもん。努力でカバーしてきたけど、そんなに努力をしなくても出来る人が世の中には沢山いるという事をこの目で実際に見てきたから。

ママ
ママ

でも、私から見るとあなたは色んな事が出来ていると思うよ。もう少し、自分を褒めてあげても良いんじゃない?

パパ
パパ

多分、そうした方が良いんだよね。それは分かってるんだけどさ…仕事をしていると「自己肯定」よりも「自己否定」の方が便利なんだよね。ケアレスミスを防ぐ最大の方法は「自分を疑う(否定する)」事だから。ただ、これが行き過ぎて自己否定をし過ぎて不調になっちゃった可能性もあるし…本当に難しいよ。

まとめ(生きづらさを軽減するためには)

 ここまで、発達障害が生きづらい理由として大きく5つをご紹介しました。

 当事者の方は目を背けたくなるような内容もあったと思いますし、そうでない方も「あぁ、こういう人もいるよなぁ」と少しでも理解を深めてもらえれば幸いです。

パパ
パパ

一説では子供の1~2割が発達障害の可能性があるとすら言われています。仮にこれが事実であれば、発達障害を「甘え」だと否定したり、障害者として差別するような動きは社会的にマイナスにしかなりません。特に、日本は少子高齢化が超加速しており、人手不足も超深刻化しているため「発達障害お断り」では立ち行かなくなるでしょう。

 僕が本記事を書いた理由は「愚痴を吐いて絶望するため」ではありません。実際に軽く絶望はしていますが、僕には3人の子供がいるので、「そうは言っても、生きていかなきゃいけない(働かなきゃいけない)」という思いの方が上回っています。

 なので、最後に「発達障害の生きづらさを軽減する方法」を考えて終わりにします。

 発達障害の生きづらさを軽減するための第一歩は「自分の特性を理解すること」です。それも、漠然とした理解ではなく、今回の記事のように発達障害の特性を詳細に学んだ上で、自分の特性として落とし込む所までやりましょう。

 僕自身、この記事を書いていく中で自分の「苦手なこと」を改めて整理する事が出来ました。

 絶望している時間があったら、自分が無理をせずにいられる環境を選ぶ(探す)ことに注力すべきだと思いました。「本当に、そんな場所があるんだろうか?」と疑う気持ちもありますが、探さなければ(動かなければ)可能性はゼロで終わってしまいます。

 また、周囲の理解を得る努力も必要ですね。僕は会社を辞めるまでは発達障害について真剣に考える機会が無かったので、自分が困っている事を上手く周囲に伝える事が出来ず、結果的に人間関係が悪化し、会社を辞めるしかなくなりました。

 「発達障害をカミングアウトしたら、今までのようには接してもらえなくなるんじゃないか?」

 こう思う気持ちも分かります。僕もそれが嫌で、何も言えなかった。「こんな僕でも、頑張り続ければ普通の人になれるんじゃないか」という願望が捨てきれなかった。

 でも、実際に会社を辞めた僕だから言える事があります。「普通って、命を削ってまで目指す価値があるのかな?」と。「普通じゃなくても、受け入れてもらえる可能性があったんじゃないか?」と。

 自分で自分の特性を理解する事が難しい場合は、心療内科や発達外来などを利用しても良いでしょう。「私の取り扱い説明書」のようなものを作って予め準備しておけば、何かあった時に周囲の人に理解してもらうための材料にもなりますし、特性を利用した突破口も見えてくる可能性があります。

パパ
パパ

下手な伝え方(愚痴)では「甘え」だの「努力が足りない」だのと言われます。ですが、「こういう根拠(診断)があって、自分の力だけでは解決できずに困っている」と訴えれば、また違った結果になるはずです。

 特性を理解した上で色んな事をやってみて、どうしてもダメなら…その時こそ会社を辞める(転職する)という選択肢を取るのもアリだと思います。

 「ここを辞めても、次にまた同じような目に遭うかも…」と揺らぐ気持ちも分かりますが、実際に辞めた僕としては「あのまま、あそこに居たら今の僕は居ないな」と感じています。

 自分を偽らないと居続けられないような場所に長く居る事は、精神的に緩やかに死んでいくのと同じ事でした。解放された今、あの頃の自分はどうしてあんなに精神的に不安定だったのか、不思議に思うほど、精神状態は日に日に良くなってきています。

 最後に…とにかく、僕みたいに自分自身を疑う(否定する)生き方はオススメしません。無理をして「普通」に合わせてもいずれは限界が来ます。

 僕はこれから一旦、フリーランスという生き方を模索しますが、子供を守る(金銭的に)ために会社員に復帰する可能性もそれなりに高いと思っています。

 今後、こういった発信活動を通じて、自分自身も社会に上手く戻っていけるように努力していきたいと思っています。

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