今回は「心理検査(いわゆる知能検査)」について、僕が実際に受けた内容を「体験談」としてまとめてみました。
発達外来に行くかどうか迷っている、そんな方の参考になれば幸いです。
※よろしければ、その1も見て下さいね↓
そもそも、心理検査ってなんぞや?
今回、僕が受けたのは「WAIS(ウェイス)」という検査でした。
正式には「WAIS-IV(ウェイス・フォー)」という名前で「大人向けの知能検査」らしいです。
検査される項目は、主に以下の4つ。
- 言語理解(ことばの意味や表現)
- 知覚推理(図形やパズルを用いた問題)
- ワーキングメモリ(記憶の一時保存能力)
- 処理速度(スピード&正確さ)
それぞれの検査内容については、後ほど、体験談形式で詳しくお伝えしますね。
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後述しますが、心理士さんからはこのような「検査の名称」や「検査の意図」といった事は説明されませんでした。恐らく、その方が良質な検査結果が取れるから…?と言う勝手な理解をしています。
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「今からワーキングメモリの検査をしますよ」なんて言われたら、変に頑張っちゃったり、不得意と分かっている人が「どうせ出来ないから」と適当にやっちゃったりするかもしれないもんね。
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まぁ、特に説明しなくても大人なら「あ~…こういうやつね?」ってピンと来そうだけど…(笑)これも後で話すけど、僕は「ワーキングメモリ」が壊滅的だから、少し先入観が入って上手く出来なかった気もするね。
検査の流れ
初診の際、「心理検査を受ける日の前日はしっかり休んで(寝て)くださいね」と言われました。
「知能検査」なので「頭をフル回転する問題が盛り沢山」ですから、頭がボーっとしていては正確な診断は出来ませんよね。
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僕の場合、前日は上手く寝付けなくて、少し睡眠不足の状態で行ってしまいました。まぁでも、多少なら検査結果に大きく響く事はないと思います。
検査当日は、専用の小部屋に心理士さんと2人で入り、向かい合わせで座ります。
「これからこんな事をやりますよ」「間違っても大丈夫ですから、焦らないで下さいね」と言った感じでリラックスを促されます。なお、検査の内容(意図)については一切、説明はありませんでした。
(「WAIS〇〇」と書かれた冊子を使って検査をされたので、検査内容は「WAIS」で間違いないはず…)
一つ一つの検査の前に「こういう事をして下さい」という指示はあるものの、一貫して「検査の意図」が説明される事はありません。これは恐らく、先入観が入ると正確な診断が出来ないから(?)と勝手な解釈をしています。
検査は「全体で1時間くらいかかる」と言われましたが、僕の場合は多分、1時間を少し超えていた気がします。
僕は全て通しでやりましたが、事前の説明で「トイレ休憩などを挟んでもOK」という事だったので、疲れを感じた場合は積極的に休憩された方が良いかなと思います。
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マジで疲れます!ぶっ通しでやるのはオススメしないですね~…
具体的な検査の内容について
ちょっと記憶が曖昧ですが…思い出せる事だけ書いていきます。
言語理解
特に覚えているのは「いくつかの言葉が並んでいるのを見て、そこから共通するものを答えよ」とか、「この言葉の意味を説明してください」といった質問でしたね。
(例)「馬」と「蛇」と言った言葉が並んでいるとしたら、答えは「干支の動物」など。
これくらいだとスムーズに問題が進行していくのですが、たまに心理士さんから「他の回答はありますか?」と聞かれる事がありました。聞き返された意図は分からず「何か変な答えをしてしまったのかな?」とちょっと不安になったりもしましたね。
言語系の検査は最初に一気に行われた訳ではなく、他の検査の合間にちょくちょく入ってきたような気がします。疲労の回避や、気分転換といった意味合いもあるのでしょうか?(笑)
あ・・・!ちょっと印象的な問題を思い出しました。言葉の共通点を探すという問題で、一見すると「相反する言葉」から共通点を探すように指示をされる問題が出てくるんですよね。
具体的な問題としては、「承諾」と「拒否」みたいな感じで、「いや、全く別の意味の言葉じゃん!?」と一瞬パニックになりそうになりました。(何とか適当に答えましたけど)
あと、言葉の意味を聞くテストとかもあったりして、常識的な知識を持っているか?みたいな事も検査されているような感じがしましたね。(なお、何問か全く分からずに答えられませんでした…)
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正直、言語の検査については「その人の生育歴」で大きく左右されそうな感じがしました。僕は多分、割とここら辺は強い方かなと思いますが…果たして。
知覚推理
よくある「図形がいくつか並んでいて、一つだけ空白になっている所がある」「文字では書かれていない法則を見つけて、空白に入る図形を選ぶ」というタイプの問題が出ました。
特に目新しさは無かったですが、問題が後半に差し掛かるにつれて頭を抱えるような問題も出てきましたね。
あと、一つの図形(完成形)が提示されていて、その下にバラバラになったパーツ(関係ないパーツもある)が並んでいて、「どれを選んだら上の図形になりますか?」みたいな問題もありましたね。
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この手の検査は個人的には得意分野かなと思っていましたが…最後の方の問題は「は?」って感じでしたね(苦笑)
ワーキングメモリ
僕が最も苦手とする分野で、ここは鮮明に覚えています。数字を用いた検査で、
- 「心理士さんが読み上げた数字」を単純に反復するテスト
- 「〃」を逆から反復するテスト
- 「〃」を小さいものから並べて反復するテスト
何か、もう一つくらいあった気がするんですが…ちょっと忘れました(汗)
最初の「単純な反復」の時点でもう厳しかったんですが、目を閉じて頭の中で数字を反復して…何とか最後の問題以外は出来たと思います。
数字は最初は2桁から始まり、最後は10桁くらいまで増えます。大体、僕は仕事をしていた時から「6桁」くらいが限界で、それも一瞬でも気を抜いたら消えてしまうレベルなので…本当にこの手の試験は難しいです。
最後の「読み上げられたランダムな数字を、小さい物から並べて反復する」というテストは、正直、僕の能力を完全に超えたテストだったと思います。
例えば「9610553246」みたいな数字を読み上げられて、それを小さい数字から並べ替える…もうね、普通に書いていても脳が混乱しますよ(苦笑)※正解は「0123455669」です。
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もうね、検査のやり方を聞いた瞬間に「あ、これ無理なやつや」って思いましたね。
処理スピード(正確さ)
うろ覚えですが「数字と記号が対応した表のようなもの」があって、それを元にして「数字を記号に直していく」みたいなテストがありました。
(例)1→〇 2→× 3→▲ みたいな表があって、それを元に「4958672」みたいな文字列を記号に直していく問題。
まぁ~…これもね、正直「ワーキングメモリ」が無い僕からすると、この対応表を覚える事が出来ないので、「上見て下見て上見て」みたいな感じで「餌を食べるハト」みたいな動きをしていたと思います(苦笑)
あと、間違い探しみたいな事もやりました。記号がランダムに5つくらい並んでいて、その横に1個だけ特定の記号が書いてあり、並んでいる記号の中にその1個があれば〇をつける、なければ「ない」という所に〇をつける…みたいな感じです。
(例)「◎|▲□>◎× ない」みたいな感じ。この場合は◎に〇をつけて次の問題へ…
これも、多少は自信のある分野でしたけど…キツかったですね。
どちらの問題も、恐らく「処理スピード」と「正確さ」を診断するためのもので、心理士さんがストップウォッチを持って「始めてください」と言われたら開始、「やめてください」と言われたら終了という、タイムアタック形式になっていました。
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検査の終盤でこれが来たので、内心「うわぁー、これはスピードは出せないなぁ…」と思っていました。案の定、開幕10秒くらいは速く出来ても、後半はバテてきて…問題全体の8割くらいの所でタイムアップでしたね~…
(追記)内田クレペリン検査
実は、この検査については↑で書いた検査(WAIS)とは別日に行われました。なので、医療機関によってはこれを含めて一気にやる可能性もあります。
内容については、公式サイト↓があるようなのでリンクを貼っておきます。

やっている最中はとにかく必死で、なおかつ他の検査に比べても脳への負荷がかなり高い検査であると感じました。
やる事は至って単純で、隣り合ったランダムな数字を足して「1の位だけを間に書き足す」というものなんですが、これを制限時間内に延々と繰り返す(スピードも重要)という「半ば拷問に近い」検査でした。
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もうね、途中で何度も心が折れそうになりましたよ…
僕の場合、最初の2行くらいはスピーディーに出来るんですけど、それ以降はもうグダグダ。答えも合ってるか分からないけど「とにかくやるしかない!」という感じで自分を無理やりに動かして書き殴る。頭も手も疲れるので、途中で鉛筆を置きそうになりました。
最後の3行くらいになると「ゴールが見えてきたぁ!」という感じでスピードアップ。でも、最初の頃のようなスピードは出せませんし、手も疲れて全然ダメでした。
多分、内なる自分の気持ちのままにやったら最初の3行以降はスピードが5割くらいに落ちるんですけど、そこは持ち前の「擬態」パワーで無理やり自分を奮い立たせて、何とか最初の7~8割くらいのスピードで最後までやりきりましたね。
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検査の目的を考えると、下手に頑張らない方が良かったんでしょうか…?(苦笑)
検査結果はいつ分かる?
検査当日は、検査が終わったらそこで終了でした。
僕の場合、初診(1日)→心理検査(1日)→親への聞き取り(1日)→身体(CT等)の検査(1日)→最終的な診断結果(1日)という流れを予定しているので、結果は最終日にまとめて渡されるんだろうな…と思っています。
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こうやって見ると、発達障害の診断って本当に長丁場になりますね。医療機関によっては検査を1日で一気にやる所もあるかもしれませんが…1つ1つがかなり疲れるので、僕はこれくらいのスパンで良かったです。
最後に:これから検査を受ける(受けようと思っている)方へ
今回、心理検査を受けてみて思った事は…
- 前日はちゃんと寝ましょう(マジで脳が〇にます)
- 真剣にやり過ぎるとパニックになるし疲れるので、気軽にやりましょう
- 水分や、のど飴などを持って行った方が良かったかも
って感じです。検査は1時間~1時間半くらいありますし、口頭で答える問題がほとんどなので、水分が何気に重要だなぁ…と思いました。(僕は何も持って行かなかったので、喉がカラカラになりましたw)
まだ結果を受け取っていないので、結果が出たらここに追記するか、新たに記事を作成しようと思います。それでは、また次の記事でお会いしましょう!
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